脳の元気を作り出す〜呼吸編

今回のコラムでは、簡単で効果的な「呼吸で出来る健康術」をお伝えします。不安なニュースが多くストレスを抱えている方にもオススメです。

脳の元気には「呼吸」が大事

「自分の呼吸」を意識したことはありますか?

実は毎日行っている「呼吸」と「脳の健康」には深いつながりがあります。

なぜ脳の元気に「呼吸」が大事かといいますと、脳が働くには「酸素」が必要だからです。

私たちの呼吸は普段「5秒に1回、1分間に12回程度のペース」で行われています。そして私たちの脳内では「酸素交換」が行われており、およそ「10秒に1回、1分間に6回」と呼吸の半分のペースで行われています。

この「脳の酸素交換」に合わせたゆっくりした呼吸をすると、意識せずとも疲労している脳の状態を整えてくれるのです。

「脳の疲労・状態」といっても分かりづらいかもしれませんが、脳の疲労があると以下のようなことが起こります。

  • 気分が落ちこむ
  • 出かけたくないなど「やる気」がでない
  • 頭がボーッとする
  • 小さなミスが増える
  • すぐ忘れてしまう

この中のひとつでも思いあたるところがあったら注意が必要です。脳は見えませんから「体調や感じること」から今の状態を知ることがとても大切です。そして少しでも脳のストレスを軽減していくことが、脳の機能と肉体の元気にも繋がっていきます。

脳の元気を作り出す〜呼吸編

脳と血流の意外な関係

人間にとって「酸素」は必要不可欠であることはよくご存知だと思いますが、実は「二酸化炭素」も重要な働きをしていることをご存知でしょうか。

動物は呼吸数を減らすと肺の二酸化炭素が増え、それに伴い脳内の二酸化炭素も増えます。すると脳の血管が開いて血流が増えるので、脳に新鮮な血液が上がってくるという仕組みです。

しかし人間は、不安やストレスを抱えると脳や体が緊張状態になり、呼吸が早く浅くなり、回数も増えていきます。

例えば運転中、突然自転車が飛び出してきたら「ドキッ」とします。そして「自分の呼吸」が早くなるのがわかりますよね。

このような「ストレスがかかった状態」になると、肺の二酸化炭素濃度は薄くなり、脳の血管が収縮して新鮮な血液が肺に上がりにくくなります。

つまり、呼吸に変化があるということは脳の血液循環に影響を及ぼし、脳にとって非常にストレスになります。

しかし逆に考えれば、呼吸を意識すれば脳へ新鮮な血液を送ることができるんです。そこで今回ご紹介するのは、脳の酸素交換に合わせた「脳ケア」になる呼吸法です。

「呼吸法」を試してみましょう

まずは準備です。体の力を抜いてゆったりと椅子に座ります。次に目をゆっくり閉じ、「ゆったり」した気分を感じましょう。

そして呼吸は

  1. 鼻から息を吸いながら、頭の中で5秒数えます
  2. 口から息を吐きながら、頭の中で5秒数えます

たったこれだけです。これを「1回につき5〜10分」朝昼晩とやってみましょう。

昔と比べて情報量も多い日常、意外と呼吸も浅くなり、姿勢も悪くなっています。姿勢が悪いと深い呼吸もしづらくなってしまい悪循環になります。呼吸をしっかりしづらいと感じたら、そのあとは軽くストレッチするとなお良いでしょう。

ちいさな積み重ねが数年後に大きな結果として見えるのがで健康習慣です。私たちの脳と体はケアをすれば必ず応えてくれます。ぜひ「毎日3回、呼吸を意識する」ことを習慣にしてみてください。

今日もお読みいただきありがとうございます。