脳の健康を作り出す〜脳の血流を良くすれば、生涯現役!

こんにちは。健康オタクの佐藤まちこです。
今回お届するのは、脳の健康に欠かせない「血流」についてです。
私は美容のお仕事を長くしてきたのですが、最近改めて思うことがあります。
それは「美容」に気をつけている方は、同じくらい「健康」に気をつけていらっしゃって、実際健康で若々しいということです。
ということは、「若々しい外見」が保てるのは美容のおかげというより「健康」に気をつけているからかなと思ったりするのです。
今回お届けする内容を実践していただくと、「若々しい外見」にもつながります。
「生涯現役!」と自分で言えて、周りの方からもそう思ってもらえるような大人って素敵だなって思います。
ぜひ、できるところから取り入れてみてくださいね。

脳の血液の流れが悪いと起こること

言うまでもありませんが、脳は心臓と同じように「臓器」です。
臓器であるということは、常に十分な血液の量を必要としているということです。ところが、年齢と共に動脈硬化が進み、血管が徐々に狭くなり血液の流れが悪くなる方が多くいらっしゃいます。
血管について特に注意が必要なのは、「脂肪性の沈着物が動脈の内側に蓄積するアテローム」と呼ばれる現象です。
こういった現象が起きてくると、心筋梗塞や脳卒中などの原因になりかねませんし、認知障害やアルツハイマー病などの危険度も上がってきます。
心臓病や脳卒中はもちろん怖いですが、認知症やアルツハイマー病になってしまうのも、普通の生活が送れなくなるので本当に怖いことですよね。
脳は「顔色」のように見える場所ではないからこそ注意が必要です。
普段から脳の状態を良くすることを意識的に行いましょう。

脳を健康に保つ「7つの生活習慣」

今回は、米国心臓病学会が推奨する「7つの生活習慣」をご紹介していきます。
脳の健康を保つことは、認知症以外の他の病気にも関わってきますので、今回は脳の血流が悪くなると「どのような病気にかかってしまうのか」ということにも触れながら注意事項をご紹介します。

その1:血圧を正常に保つこと〜毎日自分の血圧を測りましょう!

自分の血圧を知ることは簡単な方法ですが「自分の血管状態を知る」ために有効な方法です。
高血圧になってしまうと、細い血管の血流が悪化するため、十分な酸素と栄養素を心臓と脳に供給することが難しくなります。
そして、血流不足は「認知機能の低下」を引き起こします。
認知症予防のためにも自分の血圧を知ることは重要なポイントです。
毎日の生活の中で、「血圧を測ること」「塩分摂取量を減らすこと」に気をつけて「正常な血圧」を維持していきましょう。

その2:コレステロール値を管理すること〜食事の内容に注意しましょう!

コレステロールの異常は、死因の上位を占める狭心症や心筋梗塞などの心臓病や脳出血、脳梗塞などが進行しやすくなります。
そして、脂質異常症により動脈硬化が進行すると、脳内の血液も流れが悪くなってしまいます。
このように、コレステロールと脳の健康には関連性があります。
コレステロールと脳はあまり関係ないというイメージをお持ちの方も多いと思いますが、きちんと関連しているので注意しましょう。
悪玉LDLコレステロールを減らすためには、動物性食品を抑えて、野菜や果物、海藻をバランスよくしっかり食べることが有効です。

その3:血糖値を下げる〜食事のスピードにも注意しましょう!

脳の神経エネルギー源のほとんどは糖で、脂肪はほとんど使われません。
そのため、脳細胞は常に糖を取り込まなければいけないのですが、その時に必要な働きをするのが「インスリン」です。
インスリンの効きが悪くなると、認知症の進行に影響があると言われています。
そしてもちろん、糖尿病になってしまうと脳の動脈硬化も促進されてしまいます。
動脈硬化が進むと、脳梗塞の発症リスクが高くなり「血管性認知症」にもなりやすくなりますので、糖尿病の方は尚気をつけなければなりません。
また血糖値コントロールで近年知られるようになった方法の中で、「野菜から食べる」ことも有効です。
食事はゆっくりと摂りましょう。

その4:運動をする〜軽い運動でもよいので「習慣」を作りましょう!

運動を行うと、酸素を体内に取り入れられることで脳の血流量が増えます。
酸素は血液によって運ばれ、脳の血管にも酸素を含んだ血液が送り込まれます。
それ以外にも、以前このコラムでご紹介したように、運動をすると「五感」が活発になるなど脳にとって良い様々な効果があります。
運動の目安として、1日30分のウォーキングなどの運動を週に5日以上続けるとよいそうです。
1日10分の運動を3回に分けて行っても効果があるので、日々のスケジュールに「運動」をいれて、習慣化を目指しましょう。

その5:健康的な食事をとる〜自分の食事を客観的に評価しましょう!

最近の研究では、食事と認知症予防の関連が大きいことが明らかになってきました。
塩分やコレステロールの取りすぎは動脈硬化を促し、血管を衰えさせます。
食事をバランスよくとることで、先ほどお伝えした「血糖値を下げる」「コレステロールを管理する」ことも実現します。
健康的な食事の実践においておすすめの方法は、食べたものをメモして見返すこと。
意外と食事を客観的に評価する機会はないものです。
書いてみると、「嗜好品ばかり食べている」「毎日お酒を飲んでいるな」など、気をつけるべき点が見えてきます。
何事も自覚しなければ行動は変わらないので、まずは自分の今の食事を評価してみましょう。

その6:標準体重を維持する〜定期的に体重を計りましょう!

今までお伝えしたことを実践すれば、標準体重を維持することは叶うはずです。とはいえ、年々筋肉は衰えて、普通に生活しているだけで消費できるカロリーは減っていきますから、若いころと変わらない生活をしていれば太っていくのは当然の結果です。
体重を測ることで、食生活や生活習慣を見直すこともできます。
定期的に体重を計ることは、「自分の点検」になります。
自分の点検を定期的に行い、日々の生活習慣を少しずつでも変えていきましょう。

その7:たばこは吸わないこと〜吸っている人は、止めるようにしましょう!

たばこに含まれるニコチンには「血管を収縮させる作用」があるため、たばこを普段から吸う人は、禁煙するだけで脳の血流量を増やすことができます。
喫煙は心臓病や脳卒中だけでなく、がんや慢性肺疾患、呼吸器疾患などの発症率を高めます。
たばこをやめるだけで、これらの病気のリスクを減らせるので、吸っている人はぜひ禁煙に向けて動いてもらいたいです。

脳の健康を作り出す〜脳の血流を良くすれば、生涯現役!

脳の血流量を増やせば、認知機能の低下を抑えられる!

ご紹介した「脳を健康に保つ7つの生活習慣」、どのくらい実践できていましたか?
脳を健康に保つことができれば、「五感がきちんと働き」いろんなことを「楽しめる」人生が送れます。
例えば、目の前に良い香りがあってもそれに気づかなかったり、おいしいものを美味しいと思えなかったり・・・素敵な人がいてもそれに気づかなかったりしたらどうでしょう?
人生の楽しみは半減してしまいます。
認知症予防で重要なことは「社会的交流」だといわれています。
ところが、脳と体が健康でないと出歩くことも出来ず、すべてが悪循環になっていきます。

今回ご紹介した米国心臓病学会では、脳を健康に保つためにできるだけ早いうちから健康な習慣を身につけることを勧めています。
習慣は宝です。
ぜひ、「脳の血流を良くする」生活を実践していきましょう。

脳の可能性は無限大~脳に定年はない!

最後に、私たちの脳が持つ可能性についてお伝えします。
脳には1000億個以上の神経細胞があるといわれています。
年齢を重ねるごとに、脳の神経細胞が減少するのは事実ですが、それは「脳が衰える」という事実というわけではありません。

実は脳には「眠ったままの神経細胞」が膨大に存在しています。
それらの細胞を「潜在能力細胞」と呼んでいますが、これらの細胞はあまりにも膨大で、私たちが100年生きたとしても全てを使いきれないほどの量なのだそうです。
つまり、年齢を重ねても私たちの潜在能力細胞は膨大にあるので、それらを活性化すれば「何歳からでも新しい脳の働きが得られる」のです。
現に、80、90歳を超えた超高齢者の方々でも、潜在能力細胞を活性化させ脳を成長させていらっしゃる方がいるのです!
これは、脳のMRI画像から脳の成長を研究している先生方がシェアしてくれている情報です。

では実際、どうやって「脳を成長」させていけばよいのかが気になりますよね。
それはズバリ「新しいことを始める」です。

趣味でも仕事でも交友関係でも、なんでもよいのです。
ともかく「今までやったことのないこと」をやってみる。
それは、良くも悪くも「刺激」になるでしょう。
例え「嫌なこと」を体験しても、実は脳にとってそれは「成長の種」となるのです。
めんどくさいとか、いまさら嫌なことを体験したくないなと思うのが人の常ですが、脳の成長という観点からいうと、「嫌なことも成長の種」になるのですから、「大人になったからこそのチャレンジ」は脳にも人生にも充実感を与えてくれるはずです。

脳に「定年」はありません。
いくつになっても成長し続けられます。
脳が成長する人生は、間違いなく「充実した人生」になります。
年齢を言い訳にせず、新しいことを始めてみましょう!
今はデジタルや情報に囲まれて、脳の老化が低年齢化していますので、若い方であっても「新しいことをはじめる脳トレ」は、今の脳機能にも将来の病気のためにも有効です。

日常の習慣の殆どは「無意識にやっていること」がほとんどです。
ぜひ、このコラムをきっかけに、きちんとご自分の習慣を振り返っていただき、明日から「健康を作る毎日」を過ごしていただけたらと思います。
今回もお読みいただきありがとうございました。