人生初の「ヒエラルキー」

人生初の「ヒエラルキー」

人生初の「ヒエラルキー」

突然ですが、皆さまは最近「アイシテル」を言っていますか? 日本人には照れてしまう言葉だと思うのですが、5歳の娘が通う保育園では今「アイシテルブーム」がきていて、娘に「アイシテル」を言ってくれた男の子が何人もいます。5歳にとって「アイシテル」はたぶん良い言葉であって、照れる言葉ではないのでしょう。勉強になります。

アイシテルの先には「ケッコンしてください」と言葉もあり、ある男の子は何度も「アイシテル。ケッコンしてください」と膝まずきながらある女子に言うのでした。

ところが言われた女子は、「しない。わたしは○○くんと、○○ちゃんとケッコンする」と毎回言うそうです。

それらの会話を、「まぁ、新しいケッコン制度だわ!」と面白く聞いていたのですが・・・ふと気付きました。ほとんどの女子が、ケッコン相手に「同じ男の子の名前」を出しているということに。その子を「Mくん」としましょう。

Mくんはたしかにカッコよく、体も大きくて足も速く、そして優しい。はい。大人の目からみても、ダントツ1位です。文句はありません。その瞬間「ヒエラルキー」という言葉が浮かびました。

子ども時代からモテる子、勉強できる子、かわいい子、面白い子、陰キャラ?陽キャラ?等々、各自のキャラクターがあるものですが、勉強や面白さは、小学生に入ってから見えてくるもの。「モテ」だけは、ちいさな子どもの世界でもダントツわかりやすいものなのかもしれない。

大人の目には、ちょっとヒエラルキーを感じてしまったけれど、振られた男子は今日も元気に「アイシテル」と言っている。どうか、彼がそのままヒエラルキーに気づかず無邪気に育ってくれますようにと、祈る秋であった。

【今月のまとめ】

「モテ」って、やっぱり「人として」すごいのかもしれない(笑)。

たしかに子どものころ、「ヒエラルキーに気づいた瞬間」ってあったなと思い出しました。大人になったら、そういうこととは距離を置いていますが。子どもの社会には学びがいっぱいありそうです。子どもの話を、たまに真面目に聞いてみるのも脳に良さそうです。