Microsoft Officeと互換性がある代替オフィスソフト比較!

Microsoft Officeと互換性がある代替オフィスソフト比較!

オフィスソフトとは、文書処理、表計算、プレゼンテーション、メール、カレンダー、データベースなどの機能を備えたソフトウェアのことです。主にビジネスシーンで使用され、代表的なものでは、Microsoft OfficeやGoogle Workspace(旧G Suite)、LibreOffice、OpenOfficeなどがあります。

最も広く使われているオフィスソフトはMicrosoft Officeですが、多機能である反面、価格が高いのがデメリットです。サブスクリプション版の「Microsoft 365 Personal」は年間利用料金が12,984円、買い切り版の「Office Home & Business 2021」は38,284円と、個人が気軽に購入できる価格とはいえません。
※2023年3月時点の販売価格

このように導入コストの高いMicrosoft Officeに替わって利用されるのが、ソフトメーカーや有志によって開発されている独自のオフィスソフトです。それぞれのオフィスソフトには独自のファイル形式がありますが、多くはMicrosoft Officeと互換性があるため、WordやExcelなどのMicrosoft Officeで作成したファイルを閲覧・編集することができます。無料もしくは低価格で利用できることから、近年では国内の自治体などでも導入が進んでおり、数百万から数千万円のコスト削減に成功した事例もあるようです。

参考サイト
自治体に広がるOpenOffice.org | 日経クロステック(xTECH)
LibreOfficeを使っている団体 | LibreOffice – オフィススイートのルネサンス

そこで今回は、Microsoft Officeの代わりとして、無料もしくは低価格で利用できるオフィスソフトを紹介します。

WPS Office 2

WPS Office 2
WPS Office 2はキングソフトから発売されているオフィスソフトで、文字作成、表計算、プレゼンテーション、PDF作成など、オフィスワークに必要な機能を網羅しています。

Microsoft Officeと高い互換性を持ち、Microsoft Officeで作成したファイルでも高い互換性で再現できます。画面の構成や操作性もMicrosoft Officeの各ソフトに近いため、Microsoft Officeから乗り換えた場合でも違和感なく操作できるでしょう。

Microsoft Officeに比べて低価格でありながらサポートが充実(電話・チャット・メール)しており、無料版(30日体験版)も用意されているため、ビジネスシーンでの利用にも適しています。

Microsoft Excelと同機能のSpreadsheetsは、マクロやエクセル関数の一部には対応していませんが、表計算・グラフ作成、ピボットテーブルなどは使えるので、高度な使い方をしない限りは、Excelの代替ソフトとして問題なく利用できるでしょう。

Windows、Mac、Android、iOSの各デバイスに対応しており、1ライセンスでPC1台、モバイル端末2台の計3台まで利用できます。

Microsoft Officeとの高い互換性リーズナブルな価格充実したサポート体制という観点から、Microsoft Officeからの乗り換え候補として筆頭に上がるソフトといえるでしょう。

公式サイト
WPS Office 2 / キングソフト
メーカー
キングソフト
価格
¥4,190
サポート窓口
電話・チャット・メール
ワープロ
Writer
表計算
Spreadsheets
プレゼンテーション
Presentation
対応OS
Windows / macOS

LibreOffice

LibreOffice

LibreOffice(リブレオフィス)は、The Document Foundationが支援するオープンソースソフトのオフィスソフトです。

Writer(ワープロ)、Calc(表計算)、Impress(プレゼンテーション)、Draw(ベクタードローグラフィック)、Base(データベース)、Math(数式作成)から構成され、最新のバージョン7.5では100以上の言語で利用できます。

後述するOpenOfficeの派生版として2010年に開発が開始されたソフトであるため、UIや使用感はOpenOfficeに近いものがありますが、LibreOfficeのほうが頻繁にアップデートされており、新しい機能や修正がより迅速にリリースされています。

OpenOfficeと同様に無料でダウンロードできるため、コストをかけずにオフィスソフトを導入できるのがメリットです。また、Microsoft Officeとの互換性にも優れており、各種OS(Windows、Mac、Linux)や多言語にも対応しています。モバイルデバイスには対応していませんが他社製品に互換性のあるスマートフォンアプリがあります。

公式サイト
LibreOffice / The Document Foundation
メーカー
The Document Foundation
価格
無料
サポート窓口
なし
ワープロ
Writer
表計算
Calc
プレゼンテーション
Impress
対応OS
Windows / macOS / Linux / Android / iOS

OpenOffice

OpenOffice
OpenOfficeはApacheソフトウェア財団によって管理されている無料のオフィスソフトで、最新バージョンは、2021年2月時点で4.1.10が公開されています。

文章作成、表計算、プレゼンテーション、データベースなど、オフィスワークに必要な機能を備えており、Windows、Mac、Linuxなど、さまざまなOSに対応しています。

オープンソースソフトウェアであるため誰でも無料で利用できるのが大きな特徴で、多数のプラグインや拡張機能も開発されています。

一方で、Microsoft OfficeやGoogleドキュメントに比べると、UIや操作感がやや古めかしい印象があるかもしれません。しかし、基本的な機能は充実しており、特に多言語に対応していることが必要な場合には、有用なオフィスソフトであると言えます。

公式サイト
OpenOffice / Apache
メーカー
Apache
価格
無料
サポート窓口
なし
ワープロ
Writer
表計算
Calc
プレゼンテーション
Impress
対応OS
Windows / macOS / Linux

OfficeSuite

Office Suite

OfficeSuiteは、MobiSystemsが開発し提供しているモバイル端末向けのオフィスソフトです。

文章作成、表計算、プレゼンテーション、PDF閲覧・編集など、オフィスワークに必要な機能を備えており、それぞれがMicrosoft Officeの各ファイル形式との互換性をもっています。2023年現在、Android、iOS、Windows向けに提供されており、macOSには対応していません。

また、Box、OneDrive、Dropbox、iCloud、Google Drive、Amazon Cloud Driveなどのクラウドストレージに接続できるMobiSystems独自のクラウドストレージ「MobiDrive(50BG)」を利用できます。

他のオフィスソフトに比べて、モバイル端末に特化した機能やUIが特徴的で、スマートフォンやタブレットでの操作性に優れており、タッチスクリーンでの利用にも対応しています。モバイル端末を中心としたオフィスワークにおいては優れたアプリケーションといえるでしょう。

無料版と有料サブスクリプション版があり、無料版でも基本的な機能を利用することができますが、有料版では高度な機能や広告非表示などのメリットがあります。

公式サイト
OfficeSuite / MobiSystems
メーカー
MobiSystems
価格
¥4,780/年
サポート窓口
なし
ワープロ
Documents
表計算
Sheets
プレゼンテーション
Slides
対応OS
Windows / iOS / Android

Google Workspace

Google Workspace
Google Workspaceは、Googleが提供するクラウドベースのオフィスソフトスイートです。Gmail、Googleカレンダー、Googleドライブ、Google Docs、Googleスプレッドシート、Googleプレゼンテーションなど、複数のツールが統合されており、基本的にすべて無料で利用できます。

ブラウザからアクセスするクラウド型のサービスであるため、他のオフィスソフトと違ってインストールが不要で、データはすべてオンライン上に保存されます。一部の機能はオフラインでも使えますがが、完全なオフラインでの利用はできません。

また、パソコンはもちろん、スマートフォンやタブレットからでもファイルの閲覧・編集ができ、複数人で同時に編集することもできるため、リアルタイムでの共同作業が可能です。チームでひとつのファイルを定期的に更新するようなシーンでは便利に使えるでしょう。

Google DocsやGoogleスプレッドシートには独自の機能や関数などが用意されている反面、ほかのオフィスソフトとの互換性において問題が発生することもあるため、別環境のユーザーと頻繁にファイルをやりとりするような使い方には不向きかもしれません。

公式サイト
Google Workspace / Google
メーカー
Google
価格
無料(有料版あり)
サポート窓口
なし
ワープロ
ドキュメント
表計算
スプレッドシート
プレゼンテーション
スライド
対応OS
Windows / macOS / Linux / iOS / Android

オフィスソフト比較表

今回紹介したソフトを一覧表にまとめました。

ソフト名 メーカー 価格 サポート窓口 対応OS
WPS Office 2 キングソフト ¥4,190 電話・チャット・メール Windows / macOS / iOS / Android
LibreOffice The Document Foundation 無料 なし Windows / macOS / Linux
OpenOffice Apache 無料 なし Windows / macOS / Linux
Office Suite MobiSystems ¥4,780/年 なし Windows / iOS / Android
Google Workspace Google 無料 なし Windows / macOS / Linux / iOS / Android
Microsoft 365 Personal(参考) Microsoft ¥12,984/年 電話・チャット Windows / macOS

オフィスソフトは今回紹介したソフト以外にも、ジャストシステムが販売する法人向け「JUST Office 5」や、韓国のポラリスオフィスによる統合型オフィスソフト「Polaris Office」など、さまざまなメーカーから発売されています。いずれも無料トライアルができるので、自分にあったオフィスソフトを見つけてください。