文字起こしに便利な音声認識ソフト3種類を比較しました
最近はスマートスピーカーをはじめとしたスマート家電が一般家庭にも普及してきたことで、「家電製品に音声で指示すること」が珍しくなくなってきました。TVや町中でスマートフォンの音声アシスタント(iPhoneのsiriなど)に話しかけている人もよく見かけます。
一方で、パソコンの音声入力となると、積極的に使っている人はまだ少なく、筆者のまわりの人に聞いても、「使い方がわからない」「設定が面倒そう」といった理由から敬遠している人が多い印象です。
そこで今回は、弊社の2種類の音声入力ソフトと、無料で使えるGoogleドキュメントの音声入力機能を比較して、それぞれの良いところ・使いにくいところを解説したいと思います。パソコンで音声入力ソフトを使って文字起こしをしてみたいけれど、どのソフトを使っていいのかわからないという方は参考にしてみてください。
簡単な設定ですぐに音声入力をはじめられる「Voice Code」
Voice Code(ボイスコード)は、キーボードでの文字入力が苦手な人や、長文の入力を効率化したい人のために、「誰でも簡単に声で文字入力ができる」をコンセプトとして開発された音声認識ソフトです。特別な設定は必要なく、ソフトをインストールしてマイクをパソコンに接続すれば、すぐに音声入力を始められます。
音声入力ソフトで日本語テキストを入力をする際に避けて通れないのが、「句読点の処理がうまくいかない」という問題ですが、本ソフトは音声認識結果に後から自動で句読点を付与する機能が備えられているため、編集作業が格段に楽になります。
さらに音声認識中に他のアプリケーションを操作してもバックグラウンドで動作し続けるため、ウェブブラウザでAmazonなどの商品ページを見ながら商品レビューの原稿を書く、といったことも可能です。これは後述するGoogleドキュメントにはない大きなメリットです。
- メリット
- 設定なしですぐに使える
- 自動で句読点を付与できる
- 他のアプリケーションと同時に利用できる
- デメリット
- オフラインでは使えない
- 必要なもの
- ソフト本体(2,980円)
- Google Chrome(無料)
- マイク(パソコンに接続できるもの)
- インターネットへの接続環境
詳しい使い方については「音声入力ソフト「Voice Code」でキーボードを使わずに文字入力をしてみよう」も併せてご覧ください。
会議の文字起こしに最適な「Voice Rep Meeting」
Voice Rep Meetingは、オンライン会議で参加者が話した会話の内容を自動的にテキスト化して議事録を作成できる自動議事録作成ソフトです。こちらもVoice Codeと同じく、音声認識機能にGoogle社の音声認識エンジンを採用しており、簡単な操作で高い精度での議事録作成ができます。
Voice Codeの特徴に加えて、インストールしたパソコン同士に固有のIDを割り振ることで、最大10名の会話を同時に文字起こしできるのが特徴で、ZOOMを使ったオンライン会議の内容をテキスト化したいときに便利です。
- メリット
- 複数名の会話を文字起こしできる(最大10名まで)
- 他のアプリケーションと同時に利用できる
- 自動で句読点を付与できる
- デメリット
- 初期設定がやや面倒
- 利用者全員のパソコンにインストールが必要
- オフラインでは使えない
- 必要なもの
- ソフト本体(9,800円)
- Google Chrome(無料)
- マイク(パソコンに接続できるもの)
- インターネットへの接続環境
無料で使える「Googleドキュメント」
Googleドキュメントは、Google提供する、ウェブブラウザ内で動くオフィスソフトです。Google版のWordをいってもよいでしょう。このGoogleドキュメントには非常に優れた精度の音声入力機能が搭載されており、これを使って執筆しているプロのライターも少なくありません。
ソフトをインストールする必要がなく、Googleアカウントがあれば無料で使えるので、「とりあえず音声入力がどのようなものか試してみたい」という方にも大変おすすめです。
音声認識中にブラウザからフォーカスが外れると音声認識が終了してしまうので、他のアプリケーションを操作しながら音声入力を行うことはできません。
- メリット
- 無料で利用できる
- 認識精度が優れている
- パソコンにインストールする必要がない
- 複数人で使える(最大10名まで)
- デメリット
- オフラインでは使えない
- 自動で句読点を付与できない
- 他のアプリケーションと同時に利用できない
- 必要なもの
- ウェブブラウザ(Edge・Google Chromeなど)
- マイク(パソコンに接続できるもの)
まとめ
今回は3種類の音声入力ソフトの特徴やメリット・デメリットを紹介しました。これまで音声入力をやったことがない人は、まずは無料で使えるGoogleドキュメントの音声入力機能を試してみて、慣れたら別のソフトを利用するのがよいでしょう。
Voice Code | Voice Rep Meeting |
Google ドキュメント |
|
---|---|---|---|
費用 | 2,980円 | 9,800円 / 1年 | 無料 |
初期設定 | ◎簡単 | △やや複雑 | ○簡単(Googleアカウントの作成が必要) |
複数人での同時利用 | ☓不可 | ○可能(10名まで) | ○可能(10名まで) |
自動句読点付与 | ○可能 | ○可能 | ☓不可 |
他ソフトとの同時利用 | ○可能 | ○可能 | ☓不可 |
パソコンで音声入力にチャレンジしてみたいけれど、どのソフトを使っていいのかわからないという方はぜひ参考にしてください。