古いiPhoneで撮影した写真を簡単にパソコンに転送する方法

古いiPhoneで撮影した写真を簡単にパソコンに転送する方法
みなさんは機種変更をするなどして使わなくなったスマートフォンをどうしているでしょうか?筆者は以前使っていたiPhone4とiPhone4sがありますが、専用アプリを入れて、防犯カメラやペットの見守りカメラにしたり、春は庭にやってくる野鳥の観察カメラとしても利用しています。

撮影した写真はパソコンで編集するのですが、iPhone4はAirDrop(iOS7以降に導入された無線でファイル転送ができる機能)で写真を転送できないため、USBケーブルでパソコンとiPhoneを接続して転送していました。

ただ、毎回USBケーブルを繋いで転送するのが面倒になってきたので、「ケーブルを使わずに無線でパソコンに画像を転送する」ためにはどのような方法があり、どれが一番手間が少ないかを調べてみました。

最初に結論:オンラインストレージサービスを使うのが一番簡単

先に結論から書くと、iPhoneで撮影した写真をパソコン(Windows/Mac)に転送するときには、DropboxやOneDriveといった、オンラインストレージサービスを利用して両デバイスのファイルを自動的に同期させるのが最も効率的かつ手間が少ない方法と言えるでしょう。

オンラインストレージサービスは多くの会社から提供されていますが、基本的にどれも使い方は同じで、iPhoneとパソコンにそれぞれ専用アプリをインストールし、iPhone側のアプリで「カメラアップロード」機能をオンにすれば、iPhoneで撮影した写真が自動的にクラウドサーバーにアップロードされ、同時にパソコン側にも同期されます。

メールやメッセージアプリで転送する場合とは違って、「写真アプリを立ち上げて新しく撮影した写真を選択する」というった操作を行う必要がなく、自動的に新しい写真だけをパソコン側に転送してくれます。

古いiPhoneは利用できるサービスが限られる

どのオンラインストレージサービスを利用するかを決めるときに注意したいのは、古い機種のiPhoneでは古い機種のiPhoneでは利用できないサービスが多いという点です。これは、iPhone4などの古い機種は最新版のiOSにアップグレードできないため、オンラインストレージのiOSアプリが動作対象外となってしまうためです。バージョンアップ対応が終了したiOSデバイスを以下にまとめたので、自分が使っている旧iPhoneがあれば、iOSのバージョンを確認してみてください。

バージョンアップ対応が終了したiOSデバイス一覧(2020/06/11時点)
デバイス OS
iPhone 1.0 – 3.1.3
iPhone 3G 2.0 – 4.2.1
iPhone 3GS 3.0 – 6.1.4
iPhone 4 (GSM) 4.0 – 7.1.2
iPhone 4 (CDMA) 4.2.4 – 7.1.2
iPhone 4S 5.0 – 9.3.5
iPhone 5 6.0 – 10.3.3
iPhone 5c 7.0 – 10.3.3
iPhone 5s 7.0 – 12.4.2
iPhone 6 8.0 – 12.4.2
iPhone 6 Plus 8.0 – 12.4.2
iPad 3.2 – 5.1.1
iPad 2 4.3 – 9.3.5
iPad(第3世代) 5.1 – 9.3.5
iPad(第4世代) 6.0 – 10.3.4

次に、主要なオンラインストレージサービスと、それらを利用可能なiOSのバージョンをまとめました。

オンライストレージアプリとiOSの対応状況(2020/06/11時点)
サービス名 動作に必要なiOSバージョン 備考
Dropbox iOS11〜 無料版でインストールできるデバイスは3台まで
OneDrive iOS12〜 iOS7〜は旧バージョンが利用可能 / Windows10では標準搭載されている
Box iOS12〜 iOS7〜は旧バージョンが利用可能(カメラアップロードは有料版が必要)
MEGA iOS10〜
Google Drive iOS11〜 iOS7〜は旧バージョンが利用可能(カメラアップロード機能はなし)
Google Photo iOS11〜
Amazon Drive iOS9.1〜
Amazon Photo iOS11〜 Amazonプライム会員登録が必要
iCloud写真 iOS8.3〜 旧iCloud Photo Library / Windows10や旧バージョンのiOSと正常に同期しないことがある

上記の一覧表を見てわかるとおり、いくつかのオンライストレージサービスは古いiOSには対応していません。特に、iPhone 4sよりも古い機種で利用でき、かつ無料でカメラアップロード機能が使えるサービスとなると、OneDriveとAmazon Driveの2つのみに限られます。

なお、Apple社が提供している画像共有のサービスには、iCloud写真(旧 iCloud Photo Library)のほかに、iOS5.0以降から利用できる「フォトストリーム」がありますが、Windows10で正常に同期しなかったり、Macのファインダーからアクセスできなかったりと、古いiOSとのファイル同期において使い勝手が悪い部分が多く見られたので今回は詳しく触れていません。もちろん、iPhone・パソコンともに最新のOSで利用すれば正常に利用できます。

余計なアプリを入れたくない場合は?

写真を転送するだけなのにわざわざオンラインストレージアプリを導入するのは面倒だと感じる人もいるでしょう。そのような場合は、iPhoneにデフォルトで搭載されている「メール」アプリを使って、自分宛てに画像を添付したメールを送り、受信したメールをパソコンで開いて添付画像をダウンロードする、という方法でも良いでしょう。ただし、一度に添付できる画像のサイズに制限があること、その都度添付する写真と宛先を選んでメールを送信する作業が必要であることを考えると、USBケーブルで有線接続した方が手間が少ないように思います。

まとめ

以上、今回の記事を書くにあたって一通りオンラインストレージサービスを検証しましたが、種類やバージョンの異なるOS間でも利用でき、不具合が少なく、スムースにファイルのやりとりができたのはDropboxOneDriveでした。

Windows10ではOneDriveがデフォルトでインストールされているので、iPhoneとWindows間のやりとりであれば、OneDriveをそのまま使うのが一番簡単です。普段からDropboxを使っているのであれば、Dropboxでも良いですが、無料版では同期できるデバイスが3台までと言う点だけご注意ください。

使っていないスマホ端末があればぜひこの機会に活用してみてください。